ひと味違う新定番 by キューピーオヤジ
〔6〕ロモ・サルタード

私の調理レシピ連載も今回で最終回です。
最後は私が10代最後の2年間を過ごしたペルーの料理です。
日本人向けにアレンジしました。作り方は簡単です。


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(写真は編集部で試作・撮影したものです)

■ロモ・サルタード

【材料】4人前
・牛肉(できればもも肉)ブロックか厚切り……300g
・玉ねぎ……2個
・トマト……3個
・にんにく……1/2個(薄い輪切りにする)
・日本酒……大さじ1
・塩(できればサーレマリーノ)……適量
・こしょう……適量
・オリーブオイル……適量
・ターメリック……少々
・酢……少々
・しょうゆ……大さじ1
・砂糖……小さじ1
・一味唐辛子粉末……小さじ1
・パセリ……みじん切り大さじ1

【作り方】
1.牛肉を小さい直方体になるように切る(1cm×1cm×3cmくらい)。塩とコショウを振って15分以上おき、下味をつける。
2.玉ねぎとトマトをくし形に切る(あまり小さく切ると炒めている間に崩れるので注意)。
3.フライパンにオリーブオイルをひき、肉を焼く。
4.だいたい火が通ったらしょうゆ、酢、砂糖、日本酒を加え、よく混ぜながら2分間火を通す。
5.肉をいったんフライパンから取り出す。
6.同じフライパンで玉ねぎとにんにくを炒める。汁っぽい中に入れてOK。
7.一味唐辛子、ターメリック、トマトを投入。
8.肉を戻し、さらに1分ほど炒める。
9.ご飯の上に盛り付け、パセリのみじん切りを散らして完成。

・ペルーではにんにくで炒めたご飯の上にこれを乗せて食べる人もいました。お米にガーリックパウダーを少し振ってから炊飯器のスイッチを入れて、なんちゃってにんにくご飯にすると、ペルー度が上がるかもしれません。

まだ18歳だった私が外国に長期滞在するのは初めての経験でした。当時は南米の料理のほとんどが合わなくて、毎日チーファ(中華料理店)に通っていました。
30年前のペルーはチーファだらけで、何故こんなに中華料理店ばかりなのか? と不思議でしたが、首都リマには華僑が思ったよりも多くいるらしく、どの通りにも必ずチーファはありました。

ペルー料理にも慣れなくてはイカンなぁと思っていた頃、現地の友人に最初に勧められたのが「ロモ・サルタード」でした。これは日本人にも食べられる味で、きっと世界中に受け入れられる炒め物だと思います。他のペルー料理ですか? カウカウやセビッチェなど食べましたが、やはりロモ・サルタードを一番食べた記憶があります。

ただ、この料理も、前回ご紹介した「ラクサ麺」と同様、店によってその家庭によってまったく違う味だったのです。油っぽかったり、レモンが入っていたり、やたら甘かったり、同じ名前の料理としては問題ありなのですが、なにせアスタマニャーナ(また明日ね!)の国なので、気にしているのは日本人の私だけだったのでしょう。

ところで、いつも思うのは「料理は“塩”だな」ということです。
私はサーレマリーノという塩がコストの面からも(あまり高価ではないという意味で)味の面からも気に入って使っていますが、どんな料理も使う塩ですべてが決まってしまいます。
この“塩”の重要性を語っている料理本が意外と少ないのですが、「どんな塩を使うかで、旨い不味いも決まってしまう」コレ持論です。
ご家庭で塩にこだわって料理をすることはなかなかないとは思いますが、大きなスーパーやネットでも多種類の塩が手に入るので、一度塩を気にして調理をしてみてはいかがでしょうか?
同じ料理が、塩の種類と量によってまるで別物になることがわかるはずです。まずはいろいろな塩を試してみて下さい。
極めれば恋人、配偶者、お子様、御友人たちに「急に料理が美味しくなった」と驚かれること受け合いです。

短い連載期間でしたがお別れです。また機会がありましたらどこかでお会いしましょう。

2011年10月31日 公開


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キューピーオヤジ

東京・御茶ノ水で2009年から2011年4月まで米麺を中心に供する「トンプー菜麺」を経営。ビールや食材を輸入する貿易会社も営む。


●キューピーオヤジから一言●
私はいわゆる「調理学校」というところで勉強をしておりません。店のメニューも独自に開発したものばかりです。
そのせいか店をやっていた頃も、個人的に友人に食べさせるときも、必ず「一体料理に何を入れているのか?」「洋食なのか和食なのか、何料理なのか?」という質問を多く受けました。
何事もカテゴライズしたい日本人らしい、といえばそれまでなのですが。
かなり舌が敏感な人でないと、私のレシピを当てられません。今までレシピの一部を当てた方はほんの数名です。けっこう自慢してます!
何事も「基本」といいますが、この調理という分野に限っては基本を学ばなかった人に独創的な味が生まれる確率が高いような気がします。もちろんとんでもない失敗作が生まれる確率も高いわけですが……。