怒らせると怖~い、ぼくの彼女
『ぼくのエリ 200歳の少女』●
トーマス・アルフレッドソン監督(2008年スウェーデン)
これもまた邦題が気に入らなくて敬遠してしまったのだけど、映画友だちの豆小町さん【フリーペーパー「映画辛口処 シネマぜんざい」を発行中。毎年、私の3、4倍以上もの映画を観賞。】による“昨年公開された映画ランキング”で高評価を得ていたので見逃すわけにはゆかず、遅れ馳せながらイレギュラーの(本来の二本立て公開時も既に見逃しているので)二本立てにてラッキー観賞。
しんとした降雪シーンが暫く続くオープニング。何が始まるのか? 降り止まぬ雪とともに不安が募る。そして、汚い言葉が聞こえてくる・・・こんな言葉でいじめられている12歳の少年(オスカー)が主人公。もうひとりの主人公は12歳の少女に見えるヴァンパイア(エリ)。このふたりが出会ってしまって始まる物語***
恐ろしいことも、愛おしいことも、同じテンションで進んでゆくので、誰にも感情移入しなくても妙にのめり込めますよ。エリがヴァンパイアだと知ったオスカーが、彼女を少々下に見る態度に出たときにエリがやらかした反撃表現が凄かったり、凄惨なシーンはいくつもあったんだけど、嫌悪感を伴わない。のっけからお伽話と決めつけて見ていた訳でもなく、ハラハラと物語を追っていた筈なんだけど・・・。主人公が子供なので、ずっと見守る感じで見てしまったから? 何と云えばいいのか、不思議な雰囲気を持つ映画なんですよ。伝えきれないのがもどかしいけれど、見ていただいた方が好いと想います。バスタブで眠っているエリ(一瞬だけ見られます)が、すこぶるかわいいのでお見逃しなく! 主人公のふたり、風景、物語(ラストに溢れる想い)、まるごと愛おしい***
豆小町さん、謝謝!
[2011.6.12 新文芸坐(東京)にて]
