私が古布の洋服づくりにはまった理由

古布デザイナー 高村美代子

私は小さいころから洋服が大好きで、洋服にかかわる仕事がしたいと思っていました。そして、まだ若いころ、服飾関係の専門学校に通って洋服のデザインを主に勉強したんです。それ以後、服づくりが自分の生涯を通しての仕事と思って、いろんな洋服をつくる仕事をしてきました。

そんな私がなぜ古布にはまったかというと、古布はどれもむかしの職人さんや女性たちが一針一針丁寧につくったもので、今つくることができないものだということを実感したからなんです。私の年齢ということがあるかもしれませんが、古布はどれも風格のある貴重なアンティークなんですね。ですから、二度と再現できない、一点もののアンティークの布でつくった洋服は、絶対に他の人が着ていないものになるはずなんです。そういうことに、ようやく気がついたのです、おそまきながら。

江戸時代、明治・大正時代の着物をほどいた布、着物だけでなく柿渋染めの酒袋やのれん、布団の側生地、消防はんてん。それぞれの時代と場所に生きた人たちが手仕事で紡ぎ出した布を手にすると、その人たちのおしゃれ心や遊び心が感じられます。それを現代感覚の洋服につくり変えるのが、私の仕事です。ですから、「アトリエ・M」には、定番デザインの洋服はありません。
それで、やむにやまれぬ思いがつのって、湘南の平塚に思い切って小さな自分の店を出しました。自分の名前のイニシャルMをとって「アトリエ・M」といいます。
そうしたら、「アトリエ・M」に来てくださったお客様たちが「こんなデザインの古布の洋服を探していました!」と言ってくださいました。他の人が絶対に着ていない、古布の洋服を探している方が意外に多いことにも気づかされたんです。

「家族生活」に私のつくった古布の洋服を紹介していただくことになりましたが、実際に手に取って見ていただくのがいちばんです。ごめんどうでしょうが、来店をお待ちしています。小さくて、目立たないところですが、是非どうぞ!

アトリエ・M (高村美代子)
〒254-0034 神奈川県平塚市宝町12-17
営業時間:10:30~18:00
定休:日曜日、年末年始
電話:080-5006-5067

高村さんが古布でつくった洋服

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1 ベスト風付きチュニック

ベストを着ているように見える茶と黒の細縞のロングチュニック。ベスト風にアレンジした衿と、左右大き目につけたポケットに絣や藍染めのパッチワークを配置しました(衿の裏も絣のパッチワーク)。オールシーズン活用できるアイテムです。

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2 日本更紗のチュニック(綿)

いまはもう手に入りにくい貴重な和更紗を使ったロングチュニック。和更紗は軽くて軟らかいので、ギャザーがきれいにやさしいシルエットをつくってくれます。衿とポケットに和柄の染め布を控えめにアレンジしました。一枚でワンピースとして着ても素敵です。

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3 全て刺子 ベスト

表は花柄の絣、裏は山吹色の古布を全面刺子にしたマオカラーのベストです。シャツの上に羽織っても、コートの上から羽織っても様になる丈夫で便利なアイテムです。

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4 パッチワーク付綿大島ジャケット

落ち着いた色合いの綿大島をはぎ合わせて仕立ててみましたメンズジャケットです。アシンメトリーに配した小さなパッチワークにいろんな色の藍や赤がわずかに入ることで、ほど良い遊びのアクセントになったと思います。

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5 大島着物 パッチワーク及び 全て刺子のコート

刺子を全面に施した手織の絹地を用いたフード付きコートです。手刺しの針目の変化が、布に微妙な色合いと質感をだしています。後ろには羽織裏をアレンジしてみました。羽織裏にも全面刺子を施しましたから、柄が浮きません。色のトーンが上手く馴染みました。

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6 パッチワークコート(リバーシブル)

古布をふんだんにパッチワークしたリバーシブルのコートです。右肩の切替で表情をつけてみました。表面はしっかりした生地の幟や藍染めを配置し、裏面は藍のムラ染め一色にしました。後ろは刺子した羽織裏を配してみました。表裏とも左右に大き目のポケットを付けてあります。

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