老犬の道 2

2011年5月14日 記

老犬グニャは またもや 逃亡した。

前回の逃亡経路を追及したが 発見できなかった。
街とは 反対の山もさがした。
近所にも 聞いてまわった。
・・・・・・まったく 手がかりが なかった。

家ではしゃいでいる チャチャに聞いてみたが
スズメとの会話に夢中で 相手にしてくれなかった。
と言うより コイツが 逃亡計画の犯人だから
とぼけているのだ。

3日後に 警察に電話した。
それらしき犬を タイホしていると言った。
すぐ とんでいった。
保護されてるへやのドアをあけると
よちよち歩く アヒルと いっしょにでてきた。
グニャは 笑っていた。

鯨森惣七

1948年北海道室蘭市で生まれる。
1966年、東京へ。都会になじまず(というか世間になじめず)、小さいころから好きだった絵を描こうと、2年後八丈島に向かう。漁師を描こうとするが挫折する。「明日は生きて帰れないかもしれない」そんな男たちを前に、手が震えて描けなかった。そのまま漁師とともにダイバーとして働きながら、4年間海辺の小屋で暮らす。
のちに広告制作の職に就く。なぜか会社からリストラされて、その理由などを考えつつ、1978年に札幌でカフェダイニング「TOMATOMOON」と「サクラムーン」を立ち上げる。
そのとき描いたオープニングポスターがきっかけとなって、イラストレーターの仕事をはじめる。イラストに加え、エッセイ、作陶、灯りの制作、店舗デザインなど幅広く表現する。
近作として、JR車内誌での「陽だまりがあれば地球人」、サッポロビールでの「ボクだって星の王子様」などのイラストエッセイ。現在、HTBテレビ「ハナタレナックス」の収録スタジオのデザインおよびオープニング映像・タイトルの企画制作を手掛けている。2010年5月に絵本「ぺ・リスボーの旅・ダラララー」を出版した。

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